家族が入院、高額療養費制度を使うことになった
「保険のこと良く知らない」、「いざと言う時の医療費が心配」、「この生命保険は本当に必要なの?」という人は絶対に知っておいた方が良い話。私の場合90万円の医療費の支払いが10万円以下になりました。
「高額療養費制度」
これを知っているだけで、今後の人生設計や保険への考えが大きく変わると思います。
2020年の暮れに家族が入院して手術することになりました。
幸い、命に関わるような病気ではなかったので安心したのですが、それでも気になるのがやはりお金の話。
一応気になったので、病院の先生に聞いてみると
先生「だいたい50万円ぐらいですかね。」
ということは健康保険で50万円の3割負担なら15万円ぐらいか。
日本の健康保険は本当にすごいシステムだなと思ったものの、前から気になっていたことがあったので聞いてみることに。
「高額療養費制度は使えますか?」
「もちろん使えますよ。」
以前から高額療養費制度の存在は知っていたものの、あまりにも凄すぎるシステムで「半信半疑」で都市伝説じゃねーか?とすら思っていたものの、普通に存在していた・・・
高額療養費制度とは
医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度
※詳細は厚生労働省のホームページをご参照ください。
高額療養費制度の手続き
「でもいろいろな手続きがあったり、条件とかあるんじゃないの?」と思って、これまた先生に聞いてみると・・・
先生「入院案内のカウンターで聞いてみてくださいね。」
というわけで聞いてみると、「会社の健康保険組合から「限度額適用認定証」をもらってきて提出してください。」とのこと。
それ以降のプロセスとしては・・・
「会社の健康組合に入院者の名前と病院名を伝える」⇒「一週間ぐらいで限度額適用認定証を発行」⇒「病院に提出」
これだけで「はい、お疲れさまでした~」という超簡単手続きでした。
そして日本の公的健康保険の加入者なら全員使用できます。
申請は国民健康保険(自営業などの事業者)、健康保険(会社員)で若干違います。私は会社員なので会社の健康保険組合で手続きしています。
また、期限はありますがすでに支払い済みの医療費について支給申請できますのでこちらも厚生労働省のホームページをご参照ください。
気になる支払額は?
あまりにも手続きが簡単すぎたので、本当に医療費が減額されるのか心配だったのですが、病院の会計時に驚かされました。
「総額90万円超えとるやないかい!!」
「先生50万円ぐらい言うてましたやんっ!!聞いてないよー!!」と思い、愕然としながら実際の支払額を見ると
97313円っ!!!
「こんなに安くなりすぎて良いのっ!!!???」と、ちょっと感動してしまいました。
入院中の食事代、差額ベッド代、先進医療費など保険適用外のものについては高額療養費制度の適用対象外となるので注意してください。
実際の医療費の計算は厚生労働省のホームページまたは各種高額療養費計算サイトをご参照ください。
最後に
先日、アメリカ在住の日本人の方と話したのですが、その方曰く二日間入院しただけで日本円にして1800万円請求されたそうです。
その後、保険屋が交渉し300万円まで下がり、本人の支払は結局10万円程度で事なきを得たそうですが・・・
アメリカでは日本と違って保険の加入は義務ではないので、こんなもん実費で払えと言われたら卒倒しますね。
こういう話を聞く度に日本の社会保険って、すさまじいと実感しますね。
最近、「日本はダメだ!!」「欧米に比べて日本はうんたらかんたら」という日本下げを良く聞きますが・・・
「そんなに日本嫌いで他に良いところあるんなら、とりあえず出て行けばいいのに・・・」と思うんですけどね。
私自身、欧米も東南アジアも住んだことあるし、海外は何か国か行ったことありますけど、毎回海外に行って思うのは「日本って良い国だなぁ。」ってことですね。
もちろんピンポイントで見ていけば日本よりも良い制度の国もあるし、日本にもいろんな問題はありますけど、総合力でみれば未だにかなり高いと思っています。
社会保障の点で言えば、高齢化、少子化で今後さらに変化していく可能性は高いですが、現状でいえばなかなか手厚いので「保険のことが心配」、「医療費の支払いが心配」という方はこういう制度を知っておき、上手に使用することで不要な出費を抑えて今後の人生設計などに役立つのではないかと思います。
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